厚木市立病院

血管専門外来(血管外科)

血管疾患について

当院では、2015年4月より日本有数の施設である慈恵医大血管外科にて最先端の血管外科診療に従事してきた血管外科専門の常勤医が赴任し、血管外科の診療を行っております。当院の最新式のフラットパネルを備えたハイブリッド手術室は、計画段階から血管外科が行うステントグラフト手術など血管造影を活用した手術を想定して、最適化されて設計されており、先進的な血管外科手術が可能であります。カテーテルを用いた低侵襲な血管内治療(バルーン拡張やステント治療)やX線透視を併用した外科手術が可能であります。血管外科は文字通り、血管を扱う手術を行いますが、部位としては、多岐にわたり、頭蓋内の脳動脈、心臓の血管(冠動脈)、胸部大動脈以外の全身の末梢血管を扱います。また、手術法も、バイパスや内膜剥離などの手術、バルーン、ステントなどを使用した血管内治療、それらを組み合わせたハイブリッド治療なども行います。各治療のメリットデメリットを考慮し、患者さんへ最適な治療を提供いたします。

血管外科の病気について

血管外科で治療対象となる疾患は、

などの手術を行っています。

腹部大動脈瘤

 腹部大動脈瘤の治療に関して、当院では、日本ステントグラフト実施基準管理委員会の認定する腹部ステントグラフト実施施設の正規施設認定を取得し、従来の開腹人工血管置換術の他、ステントグラフトを用いた血管内治療を行うことが可能です。当院の血管外科担当医師は、腹部ステントグラフト指導医資格を取得しており、多数の手術を経験しております。また、他院への手術指導経験もあります。ステントグラフトは、鼠径部の2カ所の小切開からカテーテルを用いて行う腹部大動脈瘤の治療法で、従来の開腹手術と比べて、患者さんへの負担の小さい治療法です。当院ではさらに侵襲を少なくするため、皮膚の穿刺(経皮穿刺法)によるステントグラフトを第一選択として行っております。刺し傷のみで手術を行うもので、傷がさらに目立たず、痛みも少なく、負担をさらに少なくできるメリットがあります。がさらに少ない治療です。従来治療の難しかった高齢者や合併症を持つ患者さんへも治療できる可能性があるものです。また、破裂性腹部大動脈瘤に対する緊急手術にも対応できるように、一定数のデバイスを常備しております。

閉塞性動脈硬化症

 閉塞性動脈硬化症(間欠性跛行、重症下肢虚血、足趾壊疽)の治療においては、従来、治療の難しかった完全閉塞病変へのバルーン拡張、ステント留置術などの血管内治療も可能であり、難易度の高い下腿や足部へのバイパス手術(Distal Bypass術)も行っております。当院の血管外科医は、日本フットケア足病医学会認定師、フットケア指導士の資格も取得しており、特に重症下肢虚血と呼ばれる潰瘍や壊疽を伴った足の救肢に注力しており、大腿や下腿の大切断の回避に注力して、診療を行っています。適切な血行再建で大切断を回避したり、切断範囲を少なくできる可能性もありますので、一度ご相談下さい。

頸動脈狭窄症

 頸動脈狭窄症(脳梗塞の原因)の治療としては、約3cmの皮膚小切開によるEversion式の頸動脈内膜剥離術(CEA)を行っています。手術時間も約2時間と短く、患者さんへの負担の小さいものです。また、全身麻酔のリスクのある患者さんには、カテーテルによる頸動脈ステント術も行います。

腎動脈狭窄症

 腎動脈狭窄症(腎血管性高血圧の原因)に対しては、腎動脈ステント術/バルーン拡張術を行っています。コントロール不良の高血圧の患者さんには、腎動脈狭窄も疑い、検査から行っています。

 

内臓動脈瘤

 内臓動脈瘤(破裂のリスク)には、脾動脈瘤、肝動脈瘤、腎動脈瘤などがあります。近年、CTなどの検査技術の進歩により、偶発的に見つかることが多くなっています。コイル塞栓などの血管内治療や手術による血行再建を行っています。

急性動脈閉塞症

 急性動脈閉塞症(下肢や内臓の虚血症状)は、救急疾患の一つですが、ハイブリッド手術室にて造影下に閉塞部位の血栓除去を行います。また、除去後のコンパートメント症候群や再灌流障害などの合併症のケアも同時に行います。

下肢静脈瘤

 下肢静脈瘤(静脈うっ帯症状、皮膚炎、静脈性潰瘍)に対しては、2011年より保険適応となったレーザー焼灼術を行っております。当院では、下腿の瘤切除は、特殊なフックを用いて、2-3mmの小切開にて処置しており、傷跡が従来の手術より目立ちにくいように配慮しております。当院の血管外科医は、多数の症例を経験しており、静脈瘤血管内焼灼術の指導医に認定されており、ベストの治療を提供いたします。

内シャント

内シャント造設に関しては、通常の前腕内シャントの他、中枢側の上腕での内シャント、自家静脈の乏しい患者さんなどに人工血管を用いた内シャント造設も行っています。また、シャント不全に対するシャントPTAや血栓除去による修復も行います。当院は腎臓内科も常勤し、血液浄化センターを併設しており、慢性維持透析も可能であります。新規造設だけでなく、シャントトラブル後のフォローアップも万全の体制を組んでおります。

胸郭出口症候群

胸郭出口症候群は、胸郭の上部で、血管や神経が圧迫されて、上肢のしびれ、冷感など様々な症状を引き起こす疾患です。欧米ではメジャーな疾患ですが、日本では比較的まれな病気であるため、治療実績のある施設が少なく、多くの施設で経過観察されていること多い病気です。当院では、胸郭出口症候群の治療では日本有数の診療科である当院脳神経外科とタイアップし、血管性胸郭出口症候群に対する血行再建を行っています。

 

 

 

 

 

 

 

以上のような病態に対して、外科手術・血管内治療を適切に選択し、また、必要時には他科とも連携をとりながら治療をすすめてまいります。

検査機器

マルチスライスCT、超音波検査、ABI(下肢上肢血圧比)検査、TBI(足趾上肢血圧比)検査、SPP(皮膚巌流圧)検査、フラットパネル血管造影装置、IVUS(血管内超音波)装置

紹介時のお願い

血管外科外来日は、火曜日、木曜日(担当 黒澤)、金曜日(担当 山田)で行っております。

急患にもできるだけ対応いたします。お電話でお問い合わせください。

スタッフ詳細(医師)

黒澤弘二 外科部長(血管外科担当)

平成7年慈恵医大卒

専門領域:血管外科全般、腹部大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症、頸動脈狭窄症、下肢静脈瘤など

専門医/認定医等

  • 日本外科学会指導医 専門医
  • 心臓血管外科専門医 修練指導医
  • 日本脈管学会認定脈管専門医 指導医
  • 日本血管外科学会認定血管内治療医
  • 腹部ステントグラフト実施医 指導医
  • 胸部ステントグラフト実施医 指導医
  • 浅大腿動脈ステントグラフト実施医
  • 下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術実施医 指導医
  • 日本フットケア足病医学会認定師
  • フットケア指導士
  • ECFMG(米国医師国家試験)Certificate

蝶野 喜彦 非常勤医師(血管外科担当)

平成22年卒

専門領域:血管外科全般、腹部大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症、頸動脈狭窄症、下肢静脈瘤など

専門医/認定医等

  • 日本外科学会認定医 専門医
  • 心臓血管外科専門医
  • 日本脈管学会認定脈管専門医
  • 腹部ステントグラフト実施医 指導医
  • 下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術実施医 指導医

 

山田 雄太 医師(血管外科担当)

平成29年卒

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