臨床工学科
臨床工学技士(CE)について
病院の中には医師や看護師の他にレントゲン・CT・MRIなどを扱う診療放射線技師、血液や細菌検査・心電図や脳波などの検査を行う臨床検査技師、リハビリテーションを行う理学療法士が働いています。 臨床工学技士はコメディカル職種の一種であり、現在の医療に不可欠な医療機器のスペシャリストです。今後益々増大する医療機器の安全確保と有効性維持の担い手としてチーム医療に貢献しています。
スタッフは常勤7名で構成され、血液浄化業務、集中治療業務、手術室業務、心血管カテーテル業務、不整脈治療業務、医療機器管理業務などを行っています。
血液浄化療法業務
当院の血液浄化センターは、ベッド数28床で月・水・金1クール及び火・木・土1クールで稼動しており、主に外来維持透析患者さん、透析導入患者さんや他科受診目的でご入院された患者さんに血液透析を行っています。 血液透析以外にも血漿交換療法、白血球吸着療法、直接血液潅流、腹水濾過濃縮再静注などの各種血液浄化や病棟での出張透析にも対応しています。 臨床工学技士は、透析装置の操作・洗浄・定期メンテナンスを中心に、透析液供給装置・RO装置の保守管理や透析液の水質管理、プライミング、返血などの臨床業務も行っています。
手術室関連業務
手術室では、整形外科の術中自己血回収装置の操作、耳鼻科ナビゲーション介助、手術支援ロボットのサポート、ペースメーカ植え込み術のサポート、麻酔器等手術関連機器の保守管理を行っています。
心血管カテーテル業務
臨床工学技士は、ポリグラフを操作して心電図や心内圧など各種生体情報のモニタリング・記録・解析・データ管理を行います。 PCI の際には血管内超音波装置(IVUS)の操作、必要時に除細動器・体外式ペースメーカ・PCPS、IABPなどの操作を行っています。
不整脈治療業務
ペースメーカ植え込み時や外来フォローアップ時に、ペースメーカプログラマを操作しペーシング閾値や心内電位波高値、電池寿命などの各パラメーターの測定を行い、患者さまに最適な設定を行えるよう努めています。
医療機器中央管理業務
人工呼吸器や輸液/シリンジ/フットポンプ/経腸栄養ポンプなど様々な医療機器の中央管理・保守点検を行っています。機器の貸し出しや返却などの在庫管理については医療機器管理システムを導入して機器の使用状況などを正確に把握し、効率的な医療機器の運用に役立てています。
ポンプチェッカーなど専用検査機器を用いて、機器の故障を未然に防げるよう定期的なチェックや必要に応じて院内修理などを行っています。使用中の医療機器についても院内ラウンドという形で、人工呼吸器・血液ガス分析装置などの動作チェック・メンテナンスを行っています。
その他の活動
・新入職員や医療機器取扱い使用者に対し輸液・シリンジポンプ、人工呼吸器、除細動器、ベッドサイドモニタ等の機器講習会を開催しています。
・医療機器安全管理部会や医療機器安全管理ラウンドといった、医療安全のための活動にも積極的に参加し、医療安全レベルの向上に努めています。